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皮パリパリの春巻を見学! ニッスイ姫路総合工場
今日は、ニッスイ(日本水産株式会社)の姫路総合工場にやってきました。
姫路総合工場ではちくわ、カニかまぼこや揚物など練り物の加工食品、冷凍食品といったみなさんお馴染みの製品を作っています。
ニッスイグループは、みなさんご存じの冷凍食品やちくわやかまぼこなどの加工食品のほか、医薬品事業、お魚の養殖や漁業もやっています。冷凍食品や練り物売り場だけと思っていたけど、いろいろたくさん作ってる。
いただきました!
今日の見学はみなさんご存じ、春巻の製造現場です。
見学前の試食おいしい。大ぶりで具たくさんの春巻きにやられた!皮パリパリのこの音をお届けしたいですが、買って食べてみてくださいね。申し訳ありません!
入場がとても大変!
ニッスイ 姫路総合工場では、異物混入の防止、アレルゲン対策、フードディフェンスに向けて、様々な衛生面・品質面での取り組みや制度・装置が用意されています。
まずは入場管理。
実は、会社の説明や試食は打ち合わせルームだったのですが、工場の建物に入る時から帽子が配られ、かぶったままお話を聞いたり食べたりしていました。
髪の毛一本見逃さないぞっ!という決意を感じます。工場の中での「ずっと帽子着用」は、製造ラインで働く従業員の皆さんももちろん同じルール。
と、ここからがとっても大変!
静脈のチェック
入場・退場時には従業員のみなさんは、この静脈チェックを通り抜けないといけません。当然、毎日。退場時にも入場記録がないとでることはできない(閉じ込められる)システム。
これは、工場内へ関係者以外の侵入による異物混入事故を防ぐためです。
エアー シャワーでホコリを除去、
もう一度、ローラー掛けで毛髪、ホコリのチェック、
で、やっと入場できました。ここまで5分くらいです。この手続きを、お昼ご飯やお手洗い、休憩などその都度繰り返して、入場しています。
そして、製造現場内に入ると、何か視線を感じる。
カメラ!見られてる。キャッ
これは安全・安心カメラという名前で、静脈チェックと同様、侵入者がいないかという監視の目的と、何か製品事故が起こった際に、マシンの不具合だったのか、だったらいつどこが悪かったのか?やヒューマンエラーによるミスがあったかを確かめ、追跡できるようにする仕組みの一つ。
実際に、ちゃんぽんにスープが入っていない、という声をもらったことがあり、結果はお客さんが開封時に落としていたのだそうですが、このカメラで追跡し、問題ないことが確認されました。
もし、塩を入れ忘れた!という場合は安全・安心カメラで塩が入っていない時間帯を特定し、その時間帯の製品は出荷停止、ということになります。
従業員のみなさんは安全・安心カメラで見られて緊張するかもしれませんが、私たちのお腹に入る食べ物を見守ってもらっています。だから、安心ですね。
これらのカメラは、2004年に設置を開始。 現在は、冷凍食品工場内には85台、 工場外周には34台の安全安心カメラで見張ってくれています。
他にも品質管理で工場内を見回ったり、従業員同士で衛生面・品質を向上する取り組みなど、ルールや機械に加えて、働く人の意識を高めるといった側面からも努力を続けています。
カメラに見られてたりして、ちょっと窮屈な、働く人たちは大変だな、と思っていましたが、
仲良さそう〜♪な雰囲気です。
ニッスイ姫路総合工場で働いている人は、約450人。緊張して作業している割には、ギスギスしている雰囲気は感じられませんでした。その理由は、職場の中で実施されているさまざまなコミュニケーション活動。
全従業員が職場で、お客様に言われてうれしい褒め言葉とそのための決意を掲示(年に1回更新!)したり、
エレベーターを使わずに階段を上るとスタンプをもらえる「エコササイズ」!
エコも健康も両方達成できる。
そして階段には、エコ川柳も。ストレートなメッセージなものから、
お絵かき教室に、写真教室。ボランティア活動など仕事以外のつながりを強める活動も盛んに行われています。
こういった掲示が所せましと貼られています。「貼るスキ間、もうないの?」というくらいの勢い
改善提案は職場改善の原動力!
冷凍食品工場では年間約600件の提案が提出され、安全で働きやすい職場にしていこう!という職場の改善活動も。
このようなコミュニケーション活動は、エコ推進委員会や福利厚生委員会が率先し、全従業員参加で年間を通じて行っているそうです。
指差呼称体感機で安全確認!
指差呼称した場合としない場合の正答率を比べる機械や
実際にちょっと巻き込まれてみたり(怪我をしない仕組みになっている)できるマシン「安全守くん2号」です。
などなど、安全に関する意識を高めるさまざまな取り組みが実行されています。
工場のラインへ戻ります。
工場に到着した原材料は、受入時に形態、色、官能、 重量、異物、夾雑物などを検品されます。鶏肉の場合はX線異物探知機で全量チェックし、竹の子、椎茸といった海外の農産物の残留農薬検査は、 生産工場で産地ごと、製造日ごとに実施され、さらにニッスイの現地の検査部門でシーズン毎に検証確認と点検が重ねられます。具もたくさん検査されて大変ですが、とても大切なステップ。
問題ないことを判定された原材料は、具材の処理へ。
春巻の具材の原料は調味料とともに加熱釜に投入され、 混合しながら、決まった温度まで加熱されます。加熱後、真空冷却機で急速冷却されます。
いよいよパリパリの秘密、春巻の皮へ。
春巻きの皮が、焼成ドラムで焼かれます。この皮には小麦と調味料のみ。添加物は含まれていなくて、この「焼く」というステップで、水分をコントロールすることによって、パリパリ感が生まれています。ドラムでパリパリの元がどんどん出来上がっていきます。
冷却された具材の方はといえば、「具材自動搬送装置」で成形機に運ばれていきます。
顔が書いてる!漢字ばかりお堅い名前ですが、見てるとの楽しくなります。
成形機に具材を順番に運ばれたあとは、
巻かれます!
春巻を巻いているところは、企業秘密なので写真でお見せすることができませんが、バッチリ見てきましたよ。皮をパタパタと綺麗に素早く巻き、口の部分を折り返しているところは、まるで職人さんの手指の動きを見ているようで、すごかったです。手作り感にこだわり、ニッスイが開発したマシン。
春巻の行進。その後は、−37度の急速凍結へ。
この急速凍結が美味しさをぎゅっと閉じ込め、品質を維持する秘密の一つなのだそうです。
自動包装機で賞味期限の日付を印字しながら包装されていきます。
検査などの大切なところは「人」、製造や加工など衛生面は「機械」というようにうまく融合されたハイブリッドなラインです。
金属異物検出機やX線異物検出機で異物が入っていないかチェックされ、ウェイトチェッカーで重量を点検。
包装状態・賞味期限の日付を再び、目視でチェックし、1パックずつ手で箱に詰められ 、商品は冷凍保管庫まで速やかに自動搬送され、お店、テーブルへと届けられます。
冷たいものは作るけど、作ってるみんなはあったかい工場!
工場を見せてもらって、春巻を巻くロボットの手さばき、厳格な衛生・品質管理のルール、スピード感あるラインなど設備や仕組みにもビックリしましたが、負けずに印象に残ったのは、それらを支える人たちの製品の安全や品質、そして食べる人への思い。
ニッスイ姫路総合工場は、作っているものは冷たいけれど、「機械」と「人」が組み合わさったハイブリッドな暖かい工場なんだと実感しました。
ニッスイのみなさん、今日は楽しい見学を有難うございました!
【詳細情報】
日本生活協同組合連合会
生協の組合員さんとニッスイさんとの交流会の様子はこちら(コープ商品サイト)
日本水産株式会社 姫路総合工場
電話番号: 079-245-9001
住所: 兵庫県姫路市白浜町宇佐崎南1-71
URL: http://www.nissui.co.jp/
(text:西村、photo:藤木 ※一部写真はニッスイさん提供)
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