全国から予約殺到のパン切り包丁 タダフサ
雑誌やメディアなどで話題になり人気急上昇のタダフサの「パン切り」(取材時は購入まで1年4ヶ月待ち)
使ってみると、誰しもが鋭い切れ味に驚くはずです。
ハード系からソフト系のパンまで、パンくずを全く出さずにサッと切れる感覚には感動を覚えるほど。
その秘密は、一丁一丁丹念に仕上げる鍛冶職人の技にありました。
職人たちが心を込めてつくる本物の技術
鋼と地鉄を接合する鍛接という工程。
1.000度〜1.100度の赤く燃える炉の中で、
鋼材を熱して、接着剤となる鉄粉と硼砂(ほうしゃ)を使って圧着させます。
「鉄は熱いうちに打て」という言葉通り、
火の粉を飛ばしながら赤く熱した鋼材を何度もハンマーで叩き、強度を鍛え成形。
真夏の作業を想像すると灼熱地獄です。
※現在の流通ルートでは、
鋼と地鉄が接合された鋼材(利器材)を仕入れているため、
日々の業務に鍛接を行うことはありません。
しかし、伝統工芸として継承している鍛接は、
職人の高い技術を表現する大切な文化のひとつです。
さらに高みを求め、鋼を叩いて叩いて 引き締める
鋼材をさらに叩く、叩く。
叩き上げられ、真っすぐに整えられた鋼材は、
プレス機で包丁の形に打抜き成形し、
より包丁の形に近づけるため、研磨していきます。
一丁一丁慎重かつ丁寧に磨き上げる研磨技術
研磨には、「荒仕上げ」、「中仕上げ」、「本仕上げ」と
いくつかの工程があり、
厚さや形状を均一に仕上げるため、
各段階に応じた機械や研磨材を使用して研ぎ上げていきます。
この技術が美しくよく切れる刃を生み出します。
厳しい検品技術を経て、全世界に発送!
柄入れ、銘入れを施し、最後は厳しい検品作業。
刃は均等に光っているか、
刻印はきちんと打たれているかなど、厳しい目でチェック。
よく目をこすって見ないと
わからないくらいの小さなブツブツが1つでもあれば、
一般販売としてはNG。
切れ味はもちろん、
見た目も完璧に美しく仕上がった製品だけが、
国内をはじめ、世界中の店舗に発送されます。
私が手に入れたパン切り包丁は、
柄に目をこすって、じっくり見ないと気づかないくらいの小さな傷がひとつ。
それだけで、
B級品となってしまった庖丁です。
イベント限定でのアウトレット販売でした。
それでも数量限定の人気アイテム!
工場内をご案内していただきました
株式会社タダフサの曽根忠幸社長と酒井工場長。
800種以上もあった包丁を家庭用として絞り込み、
「基本の3本」「次の1本」という分かりやすい商品ラインアップを提案。
世界のパン愛好家をうならせる、
切れ味のよい「パン切り」を生み出しました。
さらにタダフサでは、
研ぎ直しサービスも行っており、
購入後のアフターサービスも欠かさない。
毎日の生活を楽しくしてくれる道具づくりを
間近で見ることができる素敵な工房。見学ありがとうございました!
【詳細情報】
株式会社タダフサ
電話番号:0256-32-2184
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住所:新潟県三条市東本成寺27-16
交通:JR三条駅から車で約10分、徒歩約26分
パーキング:有
URL:http://www.tadafusa.com/
Facebookページ:https://www.facebook.com/tadafusa
(text:坂田、photo:坂田)
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