黒染めの技術で金属製品の価値を高める テーエム
燕三条 工場の祭典2014のオフィシャルツアーに参加し、
金属の黒染めを行っておられるテーエムさんに行ってきました!
テーエムさんは創業から50年、
金属の表面処理技術である黒染めとパーカライジング(リン酸亜鉛処理)に
取り組んでいる会社です。
工場があるのは、三条市の金子新田工業団地。
街なかにあった金属加工業者が高度成長期に近代化や協業化をすすめるために
工業団地に集められました。
活気のある工場に入ると天井からクレーンがぶら下げられ、
黒染めを待つ金属加工品が所狭しとならんでいました。
黒染めとは、金属の表面に四三酸化鉄皮膜をつくる技術です。錆を防ぐとともに
黒く染め上げることで重厚感や高級感が増すので商品価値を高めることにもなります。
黒染めはメッキや塗装との異なり、金属自体の色を変色させるため
ほとんど寸法に変化がなく、
複雑な形状のものに対しても加工ができるとのことでした。
「人間の肌に例えるとメッキや塗装が化粧だとすれば、黒染めは日焼けのようなもの。黒染めの名の通り浸透していくイメージで、寸法の変化がほとんどなく、精密機械や刃物でも加工できる」とテーエムの渡辺社長に分かりやすく説明していただきました。
金属についた油を脱脂槽につけ水洗い、特殊な薬品につけて黒染めを行い水洗いと
いったような工程を経て乾燥させ、錆を防ぐ油を塗り仕上げていきます。
2012年からは、全国的にもめずらしいステンレスの黒染めに取り組まれていて、
ステンレス製の多い医療器具や建築工具、ハウスウェアや食器類をはじめとして
さまざまな製品の黒染めを行っていきたいとのこと。
お伺いした前日まで行われていた燕三条のものづくりメッセにも出展されていたそうです。
その時にブースに出ていた某モンスターくんや
サンプル商品のステンレスの黒染めビアカップなどを見せていただきましたが、
黒く染まったステンレスは、とても美しく高級感があるのでびっくりしました!
燕三条地域で作られる金属製品の魅力を
さらに高める黒染めの技術に注目したいと思いました!
ぼくたちが訪れた10月の初旬は開放感のあった工場のあたりも
雪が降って凍えると思いますががんばってください!
渡辺社長と従業員のみなさまありがとうございました!!
(text:加藤、photo:市岡)
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