Sponsored by ワコール流通株式会社
国内最大級の「ワコール」物流センターで“効率化の美学”と出会う!
建物の大きさをみなさんにお届けしたくて、いつもより引き目で撮っていますー!
ドドーーン!と、ここが、女性用下着を中心に販売する衣料品メーカー「ワコール」国内最大級の物流施設。延べ床面積は約4万平方メートル。
なんと甲子園球場とほぼ同じくらいの広さです!
今回は、国内の流通を担う最新施設、滋賀県「守山流通センター」と、京都の老舗流通拠点「伏見流通センター」の2か所の見学模様をレポートいたします!
引きすぎて見えなかったので…。
指で形をつくっているのは、ピースじゃなくて、ワコールのW〜!!
まずは、ご案内役の守山流通センター中央の3名が(右から)流通二課の加藤見咲季さん、流通一課の湯浅清さん、人事総務課の藤江亜衣さんとパチリ。
ここ流通センターには、ベトナムやタイ、それから九州からも!世界中のワコール縫製工場から商品がやってきます。届いた商品は、検品や値札付けなど細かなチェックを通過して、1日に約7万ロットがワコール取り扱い店舗へと旅立っていきます。大手百貨店やショッピングモールはもちろん、地方の商店街にあるような昔ながらの下着屋さんまで。作り手とお客さまをつなげる流通の現場へ!さあ、いよいよ潜入です。
ワコールならではの「流通」とは
と、その前にみなさんは「流通」と聞いてどんなイメージがありますか?
生産者から消費者へとモノを運ぶこと。そんな風に思うかたも多いのではないでしょうか?
もちろん、それも正解ですが、今回、ワコールさんの流通現場で感じたことはズバリ「効率化の美学」でした。そんなこと言うと、ちょっと大げさでしょうか。でも、無駄をそぎ落とし、必要最小限のエネルギーでスピードをあげていく。
「流通の型」をとことん追求する姿勢は、まるで武士道のようなストイックさにも似ていて…。え、これも大げさだって?いやいや、きっと、これからご紹介する現場をみれば、わかってもらえるはず(と、信じています!)。
ワコール商品が物流拠点に到着
ではでは、さっそく。まずは物流の様子を順番に見学していきましょう!
西日本の物流拠点には、ベトナム・タイ・九州など、国内外のワコールの縫製工場から商品が届きます。トラックからせっせと荷物を運び出し、ローラーを使用しながら手作業で商品を台車に積んでいきます。
エレベーターの扉に入るギリギリの高さまで荷物を積んで、館内の別フロアへと運んでいきます。
流通センター内では、台車をいくつもまとめて押しながら、エレベーターに乗せて上下階へと運んでいく。そんな姿をいたるところで見かけました。簡単なようで、これがじつは、けっこう職人技。
台車が連結していないので、押す力が弱くても、強すぎてもダメ。「良いあんばい」じゃなければ、台車がバラバラになってしまう。当たり前のようで慣れないと難しい「商品を運ぶ」という技術がありました。
運んだあとは、ハンディターミナルで荷物に貼られたバーコードを読み取り、伝票通りの個数が届いているか確認。多いときは2000ケースにもなります!
とはいえ、発送元とはオンラインで結ばれているので、ピッ、ピッ、とリズミカルにバーコードをあてていくだけで、入荷情報や在庫情報、作業進捗情報がリアルタイムで共有され、作業はスムーズに進んでいきます。
チェックが済んだ荷物は、台車に積み上げてストックまで運ばれていきます。
ここで荷物を軽く運ぶコツを伝授!
ここで、プチ情報。荷物を運ぶにもコツがいる!軽く持ち上げる力の使い方を、ワコールの増本さんから教えてもらっているのがこちらです。
重さ15kgほどの荷物に挑戦!まず、箱の手前の角を持ち、もう片方の手で対角線になるように奥の角を持つ。そして、しっかりしゃがんで、体を荷物に近づけて・・・
ヒョイと。「わー!いつもより軽く持てる!」とびっくり顔の、しゃかいか!加藤なのでした。
補充作業の様子
お次は「補充」作業。ストックヤードの通路の両脇には整然と在庫の箱が積み上げられていて、なんだかすごい迫力です!
ここでは、出庫作業に支障がでないよう、事前に足りなくなりそうな商品をストック棚から取り出して補充していきます。
入荷した時点で商品ごとに置き場所(ロケーション)が決まります。ここでもハンディターミナルが大活躍!
いつ、どの商品がどこに入ったかがすべて通信で管理されているから、この膨大な量の在庫の中から必要なものがすぐに割り出せて、先に届いた商品から使用することができます。
ストックヤードの通路は狭く、商品によっては15kgほどの重量があるものも!1日2回の腰痛防止体操やパワースーツの着用などで身体への負担を軽減する工夫もされていました。
出庫作業では女性が活躍!
ストックヤードから運ばれてきた商品は、
この出庫フロアで各店舗へと振り分けられていきます。
この出庫作業は、女性が多い職場ですが、就業時間中はみんな黙々と自分のことに集中!スタッフの方にお話を伺うと「自分のペースでできるのが良い」とみなさんおっしゃっていました。
ハンディターミナルを使用しながら、指定された商品をピッキングして箱につめていきます。当日出荷なので、16:45までに本日注文あった分はすべて出荷できるように作業。ひとり1時間で250枚ピックするというスピード感です!
ここの工程が遅れてしまうと、値付けや、出荷などの工程にも影響を与えるので「作業が時間内に必ず終わるように、常に人員の調整を行っています」と出庫リーダーの北沢さん。取材日は55名の女性スタッフが作業を行っていましたが、その進捗状況がひと目でわかるように徹底管理されていました。
仕分け作業を大幅に効率化!
「ワコール伏見流通センター」で、ひときわ目を引いていたのがこちらの設備。商品をバーコードに通すだけで、返品商品をサイズやブランドごとに自動で仕分けてしてくれるというもの。
2018年にこのシステムが導入されるまでは、1日3万点以上もの返品に対して、ベテランスタッフがラベルを目視して、1つひとつ仕分けしていたのだとか!手作業なので、どうしてもミスが発生していました。
そこで、大日本印刷(DNP)と共同で開発したのが、カメラ認識方式による自動仕分け表示システム。印字された品名・サイズ・製造年などから仕分け先を自動的に判別し、モニターに仕分け先の番号を大きく表示させることによって、仕分け作業を大幅に効率化!
目視の確認回数も10回から1回程度に減り、そのぶん商品の傷や汚れなど、必要な部分だけに的を絞って目視するなど、より効率的な作業が可能となりました。
仕分け先によって箱の色を変える、10枚を束にして独自の仕組みで輪ゴムでまとめるなど、入れ間違いを徹底的に防ぐ工夫として、アナログ的なアイデアを「あえて」取り入れる。そんな細やかな姿勢に、効率化の美学を感じる「ワコール流通センター」ならではの取り組みです。
「加工」作業で納品先の値札に対応
こちらは、出庫後に行う「加工」という作業。
独自の値札が必要な納品先に対応するため、特別な加工を行っています。
下着はデリケートな製品なので、とくにピッキングは手作業で進めていく必要がありますが、物流センター内では自動化できる工程には、積極的なシステムの導入が進められています。この、固定型の自動値札付けの設備によって、生産性も大幅にアップしたのだそう。
最終工程「梱包・出荷」
物流の最後のステップが、出荷です。ここでは、およそ11名の男性スタッフがテキパキと作業を進めていました。
出荷作業では、守山流通センターでは年間約70万ケース、伏見流通センターでは年間約50万ケースを発送!特殊なシステムを活用し、出荷するケースをハンディでスキャンするだけでデータが反映され、送り状レスで出荷できるような仕組みです。
商品が送られてきた箱を再利用し、資源の活用・ゴミ削減を目指しています。手際よく作業を進めて、1日約2500~2600ロット発送しています。
トラックの便に合わせて荷物を準備し、最終便は17:00!荷台に隙間なく、まるでテトリスのように積み込んだら完了!
ここから全国各地へと「ワコール」製品が納品されていきます!
効率を目指す取り組み
一連の流れを見学した後、
「じつは、流通の動画マニュアルを作っているところなんです」と流通二課の加藤見咲季さん。
見せてくれたタブレットには、製品の梱包についての説明が。
「品番・値段は見えるように」「引っ張るように持ってたたむ」「中心をしっかり押さえる」など、製品のたたみ方が動画で紹介されていました。
ブラジャーの箱の詰め方、セール商品の出庫について、などなど、「ジャンルごとに細かく分かれているので、これがあれば、見よう見まねのミスもなくなり、みんなが同じお手本をもとにするので、共有の理解が生まれてやりやすいです」と、マニュアルの使い心地を教えてくれました。
例えば、ブラジャーのたたみ方にしても、教えてもらう人によって微妙に違っている場合もあったりして、誰のたたみ方が正しいの?!と、迷うこともありますよね。
そんな時に「共通認識」がしっかりあると、迷っていたムダな時間ともおさらば!人に何度も聞くのは気がひけるけど、動画なら気兼ねなく確認できる。
余計な疑問がなくなれば、そのぶん目の前の作業に没頭でき、結果的にスピーディで丁寧な仕事につながります。効率化の美学を感じる、「ワコール」ならではの取り組みです。
たくさんの若手が育ち、活躍する職場
突然ですが、こちらの写真。守山流通センターでのお昼休憩の一コマなんですが、見ればみるほど、爽やかすぎじゃあないですか!
ホラ!見てください、この写真から溢れ出る爽やかな風(笑)。なぜかアイドルのポスター撮影に見えてしまうから不思議です。
それぞれにお話をお聞きしたら、チーフや主任などキャリアもしっかりと積んで、一歩一歩成長を続けている。そんな真面目な姿勢が、みなさんのベースにありました。
「職場と一緒に成長し、自分たちが教える立場になっていく。これまで自分が経験してきたことを活かして、後輩たちが働きやすい職場づくりをしっかり進めていきたい」と話すのは守山流通センター流通二課常備出庫主任の清水淳平さん。
仕事でがんばっていることや、今後の目標。清水さんをはじめ、さきほどのみなさんにも個別に質問してみたのですが、ほぼ同じような言葉がかえってきたことが、とても印象に残りました。やはり、考え方も男前・・・(しつこくてすみません)。
「自分の経験を、後輩へ」。職場での成長を、未来へつなげていく。そんな強い意志が、ワコール流通センターのみなさんに浸透していると、工場見学を通じて肌で感じることができました。
IT時代の中で拡大し続けるネット通販や、配送ドライバーの慢性的な人材不足、アパレル業界のカジュアル化…。流通業界に立ち込める不穏な空気を勢いよく消し去るように、ワコール流通センターでは、ロボット、自動運転、オンライン、パワースーツをはじめ、様々な最新技術を導入し、これからの時代を見据えた挑戦が始まっていました。まさに今の時代の問題を解決するような取り組みが、ここ物流センターに集約されている、そう実感できる取材でした。
流通のプロとして、ムダな動きはとことんゼロへ。必要のない悩みもゼロへ。空いたスペースに「仕事へのプライド」をいれて、最適な力で効率的に、スピーディに。
ムダをそぎ落として「本当に大切なこと」に的をしぼるからこそ見えるもの。
効率化の美学は、いつか物流の未来の「道」となる。物流のプロフェッショナルだからこそ、きっと終わることはない。ワコール物流センターの取り組みは、まだまだ続きます。
【詳細情報】
ワコール流通株式会社
守山流通センター
住所:滋賀県守山市千代町1番地1
電話番号:077-514-1311
伏見流通センター
住所:京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町1
電話番号:075-623-3678
(text:亀口 美穂、photo:若林 美智子)
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