【岐阜】「職人の父が愛する釉薬の可能性。一点物のタイルの魅力を伝えたい」クラウドファウンディングでの支援が開始されています。
岐阜県の東濃地域は、タイルづくりで全国シェア6~8割を誇る焼き物の産地です。その焼き物産地でタイルの色・質感を作る素材である釉薬(ゆうやく)の製造を行っているのが、玉川釉薬です。
玉川幸枝さんは、家業である玉川釉薬で6年間働き、陶磁器やタイルといった焼き物の表面の質感や色を決める「釉薬」の魅力を知ります。
「みなさんは、タイルと聞くと、どのようなイメージですか。私は、今回のプロジェクトで『実はタイルって美しいんだ』ということを、もっと多くの方に知ってほしいと思っています。日常でタイルを楽しんでもらえる釉薬をつかった、タイル製品をつくります。手にとって、タイルってキレイなんだと思ってもらえて、タイルや釉薬に興味をもってもらえる、そんな第一歩となるようなタイルプロダクトをつくる企画です。」と玉川さん。
玉川さんが、多くの人に釉薬が生み出すタイルの魅力を伝えたい!と思うきっかけには、釉薬職人である父親の存在がありました。玉川さんのお父さんは、土日も作業着を身につけ、仕事を休むことはほぼなく、毎朝4時台に起き、5時頃から働きはじめる毎日。タイル用釉薬という焼き物の世界で、なかなか思い通りにならない素材と50年以上向き合いながらも、けして驕らず、実直で、強いお父さんの姿を見て育ってきたそうです。
焼きあがるタイルは、釉薬の化学反応によって表情を変えるので、焼いてみないと、毎回どんな色になるかはわかりません。前と同じ原料を入れて釉薬をつくっても、少しの環境の変化で、その表情が変わってしまうのです。とても複雑なものを均一にコントロールするため、職人は日々、釉薬を研究し、タイルと向き合い、カタログに載っているタイルを一から再現し、タイルメーカーに納品します。このように、あるタイルを再現することのみに釉薬職人の技術が使われてきました。
そこに、玉川さんはもったいないを発見します。
何万通りのタイルをつくれる釉薬職人の技術を知れば知るほど、もっとユニークなタイルがつくれるのでは…。
あるとき、玉川さんのお父さんが何気なく言った「釉薬職人はタイルのトレンドを作り出せる」という一言で、玉川さんはタイルづくりの世界に突き動かされます。
「私は、タイルづくりのコーディネーターとして、タイルの提案・企画・開発・製造・販売を行いたと考えています。作り手の技術を知り、つかい手のニーズを聞く。そして、そこから想像力を働かせ、世の中にないタイルを提案することが私の役割ではないかと考えるようになりました。」と玉川さん。
玉川さんはクラウドファウンディングで支援を募り、タイルの魅力を発信するため、タイルの色作りを得意とする家業の玉川釉薬とともに、一点一点手吹きでタイルを作る、特注のオーダーメイドタイルのサービスの開始を目指すそうです。
支援額に応じて「タイルプロダクト:タイルコースター、タイルピアス、タイル鍋敷き、タイル箸置き」のほかにも「釉薬作り・職人体験」、「手施釉による色むらタイルづくり」など、さまざまなリターンが用意されていますので、くわしくは【Readyfor】の支援ページをご覧ください。
プロジェクト名 | 玉川幸枝さん/職人の父が愛する釉薬の可能性。一点物のタイルの魅力を伝えたい |
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Webサイト | Readyfor (レディーフォー) 支援ページ |
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