【神奈川】染色家・柚木沙弥郎の「今」をみる。「柚木沙弥郎の『鳥獣戯画』」が開催されています!

神奈川県立近代美術館にて、染色家・柚木沙弥郎の「今」を伝える企画展「柚木沙弥郎の『鳥獣戯画』」が開催されています!

柚木沙弥郎(1922- )が「民藝」との出会いを機に染色の道を志したのは、終戦直後のこと。以後70年余にわたる創作活動の原点には、「民藝」をめぐる自らの問い――工芸と美術、西洋と東洋、作家と職人といった対立的な見方への葛藤がありました。

そうした区別を越えるべく、染色にとどまらず絵本や版画、立体作品へと表現の幅を広げてきた柚木は、「用の美」の精神を引き継ぎながらも、自らが日々出会う「もの」を見つめ、触れ、ふと気づいた喜びを色と形に変えてきました。その彩り豊かな模様が生み出す創作世界は国内外で高く評価され、近年ではフランス国立ギメ東洋美術館(2014年)、日本民藝館(2018年)で回顧展が開かれました。

柚木沙弥郎《広巾布》(部分)1982年 型染、綿 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:上野則宏

絵本『雉女房』原画(作:村山亜土 絵:柚木沙弥郎) 2005年 水彩、紙 神奈川県立近代美術館蔵

絵本『雨ニモマケズ』原画(作:宮沢賢治 絵:柚木沙弥郎)2016年 水彩、紙 公益財団法人泉美術館蔵

柚木沙弥郎《歓喜のうた》2019年 型染、綿 作家蔵 撮影:阿部健

神奈川県立近代美術館では2012年、鎌倉別館で「柚木沙弥郎展 村山亜土『夜の絵』とともに」を開催し、絵本作家としての魅力が紹介されました。

葉山館で行う今回の企画展では、近代美術館のコレクションを中心に、古典絵巻「鳥獣戯画」に取材した新作をはじめ、近年の型染布や宮沢賢治『雨ニモマケズ』に寄せた絵本原画などを通して作家の「今」が伝えられます。

今回の企画展を通して、柚木沙弥郎の世界観を存分にお楽しみください。

イベント名称  柚木沙弥郎の「鳥獣戯画」
開催期間 2019年7月13日(土) 〜2019年9月8日(日)
午前9時30分 – 午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場  神奈川県立近代美術館 葉山館 展示室1
〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
観覧料
一般600(500)円
20歳未満・学生450(350)円
65歳以上300円
高校生100円
*( )内は20名以上の団体料金です。中学生以下と障害者手帳等をお持ちの方(および介助者原則1名)は無料です。
主催  神奈川県立近代美術館
WEBサイト  http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2019_yunoki

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