【宮城】「Exhibition_ Foraged Colors 2023――持続可能な顔料とメディウムの開発／海でみつけた仙台の色」が開催されます！

Foraged Colors は、身の回りの環境から素材を見出す「民俗知」を出発点として採集物や食物などから「顔料」や「メディウム」をつくり、工芸的な技術や身体性を手がかりに、現代の産業・量産機械へつなぐための技術開発やリサーチに取り組むプロジェクトです。

Foraged Colors として初めての開催となる今回の展覧会では、これまでに取り組んできた「持続可能な顔料および工業印刷用メディウムの研究開発」の軌跡、一般参加者と共に海辺で採集したものからつくった「仙台の色」が紹介されます。

▼企画監修の吉田勝信さんより

自然環境から素材を見出す「採集」をきっかけに、採集物の加工が始まり、その加工の連鎖の到達する地点が現代の工業印刷機です。洞窟壁画や草木染めなどの科学以前の色の技術、産業革命期の印刷機や油絵具から派生した印刷インク製造の技術、現代の工業印刷所がもつ量産性と印刷精度、「色」の発展史を自分なりにやり直しているような時間でした。

実際には、個別に歴史をやり直すというよりは、現代の運用思想をもって、バラバラに点在していた採集・工芸・工業をグッと一塊の技術につくるかえるというものです。

その際、持続可能性などの観点は標準的に取り入れ、目標としては「現代の工業印刷所で普通に使える」ことでした。意外とこれが難しくて、というか現代の精度がいかに高いか思い知らされました。緻密な複製性と量産性、そして速さを全て持っていないといけません。

昨年末、工業用凸版印刷機において印刷工人さんに商用レベルだとお墨付きをもらったので、その成果展おこないます。

関連イベント

1.Workshop

展覧会開催期間中、press & bookbinding studio ANALOGによる採集物からの顔料製造とプリンティングワークショップが開催されています。（ 会期中毎日／受付：13時〜16時 ）

* プログラム内容によって体験費用がかかります。詳細は会場にてお問い合わせください。

2.Talk Session

本プロジェクト「Foraged Colors」の企画者とゲストによるトークセッション。「色」の採集、採集顔料や工業印刷用インクの開発を通じて見えてきたことをお話しします。
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日時：2024年3月9日（土） 14時〜15時30分
話し手：吉田勝信（採集者／デザイナー／プリンター）＋ゲスト：飯田将平 （ido／デザイナー）

3.Gallery Tour

トークセッションのあとに草木染めから顔料製造までのフェーズを詳しくお話しします。
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日時：2024年3月9日（土） 15時30分から30分から1時間程度
話し手：吉田信子（染織家）